木のある風景
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ねじまき時計
2006年 12月 02日 |
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この古時計、”Made in occupied JAPAN”(占領下の日本製)という刻印がある。
つまり、戦後間もない頃に輸出向けに作られたものと思われる。

 ねじ巻き式で1週間に1回ねじを巻かなければならない。きれいなものではな
いし高いじゃないけれども、きちんと整備されており1週間に10分ほどしかく
るわない。僕にはこれは驚くべきことに思われる。

 この時計を買った時計職人のおやじが云わく「最近の時計はあかん。直せへん
から。古い時計は修理できるんや。」こう云われて思わず買ってしまったのがこ
の時計。もう1年経つけど後悔していない。電池もいらないし、長く使えるかも
しれない。このおやじが生きている限りは修理してくれると云う。

 僕の古いもの好きは、カメラだけじゃない。でも骨董趣味ではない。使えるも
のしか買わない。そして買う以上は自分なりの合理的な根拠がある。
 修理出来て、長く使える。そして場合によっては売れる。売ってもそれほど買
った時の値段と変わらずに売れる。大事に壊すことなく使っていたらの話だけど…。
新しいものはこうはいかない。1年後には3分の1ぐらいの値段に代わってしまう。
そして壊れたら新しいものを買うほかはない。
 断っておくが、僕は文明否定論者というわけではない。毎日パソコンに向かっ
て仕事をし、こうしてibookに向かってインターネットを使い、携帯電話を使い、
ipodで音楽を聴く、自動車にも新幹線にも飛行機にも乗る。

 ねじまき式の時計の音が部屋に響くのは悪くない。うるさいかとも思ったが,
そんなことはなかった。むしろ心地よい。生活の中にとけ込む音が計算されて
きっと作られているんだと思う。ねじを巻くのも手間ではない。1週間過ぎた
ということが自分の手で実感できるということは思っている以上に大切なこと
かもしれない。

 かつてこの国にはこんなに誠実で味わいのあるものを作る人たちがいた。

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